過去にも脳血管疾患あったが因果関係無しと判断されて認定日3級決定

  1. 事例実績
  2. 肢体
  3. 過去にも脳血管疾患あったが因果関係無しと判断されて認定日3級決定(右視床出血)

【ご病名】右視床出血(60代 男性)

経緯

なんとなく足元がふらつき始め、職場の仲間からすぐに病院に行くべきだと言われ、救急車を呼んでもらった。上記傷病名と診断され、急性期病院を経てリハビリ専門病院に転院した。現在はB型事業所で軽作業を行い、当該事業所の関係者から障害年金請求を勧められたため、弊所に連絡を受けた。

結果

障害認定日で障害厚生年金3級決定

今回の傷病の約10年前に左脳梗塞を発症していた方で、診断書の「既存障害」の欄にそのことが記載されていました。最初に年金機構に書類を提出した後、この10年前の傷病と新たに発症した傷病の因果関係について確認が入りました。そこで、10年前から今回の傷病が発生するまでの経過を細かく記載した申立書を追加で提出しました。実際、10年前に発症した左脳梗塞は非常に軽度であり、その後も日常生活に支障はなく、通常通りの生活を送っていたとのことでした。そのため、追加提出した申立書にはこの10年間の日常生活や就労状況をしっかりと記載しました。診断書自体も、10年前の左脳梗塞と今回の傷病は別のものとして記載されており、これが障害年金請求において重要なポイントとなりました。結果として、この度の病気で救急搬送された日が初診日として認められ、障害認定日には障害等級3級が決定しました。この結果により、障害年金の支給が決まり、ご本人様は大変満足されていました。

ポイント

この方の場合、最初に発症したのは左脳梗塞、その後、右視床出血が発症しました。したがって、部位や症状が異なっていました。ただし、同じ部位に脳梗塞を複数回発症する方もいらっしゃいます。また、脳梗塞の種類としては、心臓にできた血栓が血流に乗り、脳に詰まる「心原性脳梗塞」もあります。最初の脳梗塞と次の脳梗塞に因果関係があるのか、また、心原性脳梗塞の場合は心臓の病歴が影響しているのか、これらは個別の状況によって異なります。初診日がどのタイミングで決まるかについては、主治医に相談し、慎重に進めることをお勧めします。