軽度知的障害が後から判明し認定日請求に切り替え 20歳に遡って障害基礎年金2級決定

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【ご病名】軽度知的障害・統合失調感情障害(20代 女性)

経緯

小学校、中学校、高校は普通学級に通った。専門学校を卒業した。19歳で初診を受け、その後、何件か転院を重ねた。特に2件目の主治医には、病状を上手く伝えられず、理解してもらえていないと感じていた。年金請求について、何をどのように進めたらよいのかわからず、不安そうにお母様と一緒にご相談に来た。

結果

障害認定日で障害基礎年金2級決定

最初は総合失調症と診断され、初診から1年6か月後が障害認定日であるという説明をしましたが、障害認定日の頃に受診していた2件目の病院とはどうにも相性が合わず、当時の状況を十分に理解してもらえなかったため、適切な診断書を得られるかどうか非常に不安だと感じていました。その後、現在通院中の病院で知的障害の疑いが示され、手続きを一時的に保留し、検査結果を待った結果、軽度知的障害が確認されました。知的障害の方においては、初診日が「生年月日」とされ、障害認定日は「20歳に達した日」と定められています。最初は2件目の病院での受診が障害認定日であると考えられましたが、軽度知的障害の影響で障害認定日の時期がずれ、障害認定日に受診していたのは1件目の病院であることが明らかになりました。そのため、1件目の病院に20歳の誕生日前後3ヶ月以内に現症日が記載された診断書を、現在通院している病院には現在の症状に関する診断書を依頼し、「軽度知的障害および統合失調症」で障害認定日請求を行いました。その結果、20歳に遡って障害基礎年金2級が決定されました。検査結果を待つ時間もありましたが、最終的には最良の結果を得られ、ご本人も大変喜ばれました。また、検査を通じて自身の根本的な特性を理解し、今後は自分に合った働き方を目指して前向きに取り組んでいく意欲を示してくださいました。

ポイント

最初は、うつ病などの別の病名で精神科や心療内科に通院していましたが、通院を続ける中で、その独特な思考やこだわり、これまでの経緯から発達障害や知的障害が疑われ、検査の結果、根本的には発達障害や知的障害があることが判明することも少なくありません。