【遺伝性の原疾患からの全身症状と知的退行あり(色素性乾皮症)】

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身体のご病気『その他難病』

【遺伝性の原疾患からの全身症状と知的退行あり】

◆ご病名 色素性乾皮症 原疾患による重度知的障害 20代女性

20歳になったので、上記傷病名で障害年金用診断書(その他障害用)を医師に書いてもらい、途中までお母様が請求。しかし、「障害年金用診断書(その他障害用)のみの提出では判断ができないので、知的障害については、障害年金用診断書(精神の障害用)も出すように」と年金機構から指示が来て、精神の診断書をどこの病院にどのように書いてもらえばよいのか、また、申立書はどのように書けばよいのか、混乱してしまい、相談室を介してご相談。

◆結果 障害認定日 障害基礎年金1級決定(永久認定)

日光に当たると非常に激しい日焼けの症状が現れてしまう難病の色素性乾皮症。この遺伝性の疾患により、知的退行していくという特徴もあるご病気です。当初、行政機関とのやり取りで「その他障害用」の診断書を使ってお母様が請求を進めていましたが、お話しを伺うとご本人には、原疾患による重度知的障害があり、この状態も反映した診断書も提出しないと的確に判断してもらえない可能性があるとわかりました。
そこで、改めて定期的に通院している大学病院の医師に重度知的障害の症状を精神の障害用診断書に記載してもらうように依頼し、できあがった重度知的障害の診断書も追加提出。さらには、重度知的障害による日常生活の不自由な点についても細かく申立書に記載しました。結果的に、更新の必要のない(数年単位に診断書を提出する必要のない)永久認定の1級が決定しました。

◆ポイント

症状が重度であっても判断をする材料がなければ年金機構側も適正な認定ができません。原則的に、1つの傷病に1枚の診断書を提出しますが、その症状が多岐にわたる場合は、ご本人の障害状態を的確に判断してもらえるよう、複数の種類の診断書を出すこともあります。また、永久認定か定期的な診断書の提出が必要な有期認定かは大きな違いなので、しっかり状態を反映した診断書を提出するとよいです。