【初診の病院は既にカルテ無し 領収証や傷病手当金書類で初診証明し、遡って3級決定(統合失調症)】

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精神的なご病気『精神的なご病気』

【初診の病院は既にカルテ無し 領収証や傷病手当金書類で初診証明し、遡って3級決定】

◆ご病名 統合失調症 30代男性

日勤と夜勤が入り交ざった勤務状況が続きそれでも無理して働いていたが、体力、気力共に限界を迎え、勤務中に嘔吐し倒れ込んでしまった。同僚や上司から精神科の受診を促され、当時の勤務先の近くの精神科を受診したところ、「パニック障害」と診断。通院を継続していたが、結局仕事は退職することになり、地元に戻った。しかし、体調は悪化し、地元の病院を受診したところ、「統合失調症」と診断をされる。
最初の病院の初診日から既に7年経過しており、カルテはなく、初診の証明が取れない状態であり、弊所に相談。

◆結果 認定日請求 障害厚生年金3級決定

確かに最初の病院の受診からは7年経っており、カルテの保存義務の5年も過ぎていたので、病院にカルテが無いと言われても仕方がない状態でした。
しかしながら、この方は、非常に書類をしっかり取っておいてくださっており、

 ①初診時の領収証
 ②保険調剤明細書
 ③薬局の明細書
 ④傷病手当金支給申請書のコピー

をお持ちでした。

当然①には病院名と日付が入っており、初診料の点数も記載がありました。
②、③には病院所在地のすぐ近くの薬局の名前があり、処方箋発行元である①の病院名が書かれてありました。さらには、同じ病名で傷病手当金を受給していたとのことで、協会けんぽに提出する前の支給申請書のコピーもお持ちであり、この④にもしっかりと初診日が明記されていました。
初診日の医証を入手することはできませんでしたが、これらの書類を使って、初診日を明確にしましたので、認定日請求(遡っての請求)も無事行なうことができ、結果、認定日3級という大変満足していただける結果になりました。

◆ポイント

領収証や薬局の明細、お薬手帳等も日付の特定はできますので受診していたことがわかる有効な書類です。こういった書類は初診日の特定のための書類なので、領収証に「初診料」の点数が入っていたところもポイントでした。
また、この方は上記④の傷病手当金支給申請書のコピーまでお持ちでした。大抵の方は、傷病手当金の支給が決まったという通知は大切にお持ちですが、協会けんぽや健康保険組合に提出する申請書のコピーまでは取らずに提出してしまう方が多いです。
傷病手当金支給申請書(療養担当者記載用)は、医師が記入する重要な参考資料です。こういった書類はコピーしてから提出することをお勧めします。