【生後間もなく病名判明、大人になってから状態悪化での請求(単心室症)】

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身体のご病気『心臓』

【生後間もなく病名判明、大人になってから状態悪化での請求】

◆ご病名 右腎癌 転移性肺腫瘍 単心室症 40代女性

生後間もなく、産院で息遣いの異常を指摘され、退院後、すぐに大きな病院へ行くように指示された。そこで非常に珍しい「単心室症」であることが判明。以後、幼少期と小学生時に2回に分けて手術を受けたが、周囲の温かい配慮やサポート(遠足や体育、運動会は見学等)で学校生活はなんとか行なっていた。大人になってからも通院しながら安静に過ごしていたが、令和2年頃から急に心臓がバクバクするような違和感が強まり、令和3年にペースメーカーを装着。障害年金に該当するのではないかとご相談。

◆結果 事後重症 障害基礎年金2級決定

大人になってからの事例が少ないご病気(つまり大人になるまで生存できている事例が少ないご病気)ということもあり、未だに小児科にかかっていらっしゃるということでしたので、診断書は小児科で書いてもらいました。また、幼い頃から同一の大学病院であったため、障害認定日である20歳に達する日の前後3か月以内の診断書の入手もできました。しかし、心臓の状態が急激に悪くなったのは、令和2年頃からということでしたので、認定日請求をするも、結果的には事後重症(現在の症状)での2級決定でした。「認定日時期(20歳の頃)は最初から厳しいと思っていたので、将来に向かっての年金がついてとても安心した」と仰っていただけました。

◆ポイント

通常のペースメーカー(除細動機能付き心臓再同期医療機器等を除く)を装着した場合、障害年金の認定基準では3級です。そうなると、先天性疾患の方は障害年金2級以上に該当しないと年金がつかないので、請求する前に諦めてしまう方もいらっしゃるのですが、ペースメーカーを入れても、なお、心臓に重大な問題があったり、自覚症状、他覚所見が多くある場合は、2級に認められる場合もあります。