【初診の病院は廃院していたが、本人申し立ての初診日が認められ障害基礎年金2級受給が決定(広汎性発達障害)】

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精神的なご病気『知的障害・発達障害』

【初診の病院は廃院していたが、本人申し立ての初診日が認められ障害基礎年金2級受給が決定】

◆ ご病名 広汎性発達障害 50代男性

小・中・高は普通学級。学校では勉強についていくことができず、家庭環境の問題もあって、幼少期からどこにも居場所がなかった。兄弟と親戚の助けを受け、19歳頃精神科を受診したが、当時の病院は既に廃院。いくつかの転院を経て、20年程前から現在の病院を定期的に通院していた。現在は、B型事業所に通所し、生活保護を受給しながら生活していたが、障害者手帳の等級が3級から2級に変更されたため、障害年金の対象になるのではないかとアドバイスを受け、弊所に相談された。

◆結果 事後重症 障害基礎年金2級決定

不安などの症状は幼い頃よりあったものの、19歳頃まで病院への受診はなかったとのことでした。また、元々の発達障害でのコミュニケーションの不得手に加えて、幼少期のトラウマからなかなか他者との関わりに前向きになれないこと、高圧的に話されるとパニックになってしまい、手続き事も一人で行うことは難しいなど、多方面からの援助が必要である方でしたので、保護課のワーカーさんや医療のワーカーさん等、当事者様をサポートする様々な方と連絡を取りながら障害年金の請求を進めました。
初診日は19歳の誕生日頃という曖昧なご記憶で、それを正確に証明するものは何もありませんでしたが、その後に受診した複数の病院の証明からもその話に相違はないということが認められ、19歳の時を初診日として、事後重症で障害基礎年金2級が決定しました。

◆ポイント

障害年金を請求する上で、初診日は非常に大切ですし、明確な日付を確定できる何らかの書類が本来であれば必須です。しかし、何十年も前のお話の場合は、既に病院が廃院していて、病院名すらわからないということもあるかもしれません。
しかしながら、記憶の糸を辿り、通院歴を辿っていくと何かしらのヒントに繋がることもあります。「もう初診の病院が無いから無理」、とあきらめる前に、一度弊所までご相談ください。一緒に考えましょう。