【認定日時点は休職中、現症時は退職後 遡って2級決定(うつ病)】

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精神的なご病気『うつ』

【認定日時点は休職中、現症時は退職後 遡って2級決定】

◆ ご病名 反復性うつ病性障害 50代男性

交通事故や親の介護等、心痛が重なり、仕事に行くことができなくなって休職に至った。 特に食事のコントロールができなくなり、過食と拒食を繰り返し、心身共に限界に達していたところ、ご友人から弊所のことを聞き、ご連絡いただいた。

◆結果 障害認定日 障害厚生年金2級決定

初診から現在まで一つの病院であり、保険料納付要件等も全く問題がなかったことから、初回ご相談の際には、請求自体は難しい内容ではないことをお伝えしましたが、ご病状のために考えがまとまらず、事務的作業、特に申立書を作成しないといけないと思っただけで具合が悪くなるということで、ぜひ代行を依頼したいというお気持ちを伺いました。
認定日の頃は休職中、現症日の頃は退職後でしたので、病歴就労状況等申立書には、家でのご様子等、日常生活の細かい状況を伺い、弊所の方でその内容をまとめて記載しました。
結果、認定日に遡って障害等級2級が決定しました。余計なことを考えずに療養に専念できると喜んでいただけました。

◆ポイント

病歴就労状況等申立書には、発症から現在に至るまでの経緯、病状、通院頻度、治療内容に加え、仕事をしている場合は、業務内容、出勤の状況、職場での様子、職場からの配慮の状況、さらには、家での日常生活の様子、一日をどのように過ごしているか等、細かく記載することが大切です。申立書作成に行き詰まったら、お気軽にご相談下さい。

【初診日を証明する明確な書類は何も無くても本人申し立てが認められた事例(うつ病)】

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精神的なご病気『うつ』

【初診日を証明する明確な書類は何も無くても本人申し立てが認められた事例】

◆ ご病名 うつ病 40代女性

一人暮らしの頃に体調を崩し、メンタルクリニックを受診。拒食症もあり、一時期は医療保護入院もしていた。病院からも障害年金請求を勧められたが、初診日が古く、既にカルテも無いことがわかり行き詰まってしまった。医療ソーシャルワーカーから弊所のことを聞き、ご連絡いただいた。

◆結果 事後重症 障害基礎年金2級決定

初診は17年程前であり、既にカルテもありませんでした。
初診の病院から次の病院への紹介状も無く、明確な初診日や転院の状況も不明。
しかしながら、この方は学生の頃からきちんと学生納付特例を申請しており、その後も遅滞なく国民年金保険料の免除申請をされていましたので、どこを取っても保険料納付要件が満たされない期間はありませんでした。
また、初診時期についての本人申し立て内容と2つ目の病院で入手した受診状況等証明書の内容も曖昧ながらも一致しており、その結果、本人申し立ての初診日が認められ、事後重症で障害等級2級の決定となりました。

◆ポイント

カルテの保存義務は5年です。5年以上前の記録も取っておいてくださっている病院もありますが、それでも、年数が古くなればなるほど、カルテが廃棄されていることが多いです。そのような時のためにも、診察券や領収証、おくすり手帳など、何かしらの書類は取っておいた方がいいです。
また、国民年金保険料の納付期限は翌月末日です。どうしても事情により支払いができない場合は、納付期限前にしっかりと免除(又は納付猶予)申請をしておくとよいでしょう。

【初診日の証明が非常に難航した事例 傷病手当金の書類が決め手に(うつ病)】

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精神的なご病気『うつ』

【初診日の証明が非常に難航した事例 傷病手当金の書類が決め手に】

◆ ご病名 うつ病 30代女性

職場での慣れない仕事と、プライベートでも不運が続いたことでうつ病を発症。体調が悪いながらも、A型就労事業所に通われていたが、コロナの影響で通所困難となり、精神状態がさらに悪化。A型事業所で知り合った友人の紹介で弊所に繋がった。

◆結果 事後重症 障害厚生年金2級決定

①初診の病院は既に廃院。
②初診の病院から引き継いでいたはずの病院には当時のカルテは無。
③主治医が異動したことにより転院した際には、同じ医師であったため特に紹介状をもらわずに転院。
④その時の主治医が急逝してしまったことにより、当時の転院状況を知る者は誰もおらず・・・。
八方塞がりで初診日の証明が非常に難しいケースでしたが、お亡くなりになった主治医には当時傷病手当金の書類を毎度書いてもらっていたとのことで、「診察の度に医師が何かの書類をスティックのりでカルテに貼っていたところをじっと見ていた」という非常に具体的なご本人のご記憶から、カルテ開示をしたところ、カルテに貼られていた傷病手当金の書類が見つかり、確かに傷病手当金書類に初診日が明記されていましたので、それをもって初診日は厚生年金の被保険者であったことが認められました。ご本人は、厚生年金での請求は半ば諦めておられましたが、無事障害厚生年金として障害等級2級が認められ、その結果に大変喜んでいただけました。

◆ポイント

初診日の病院も無く、主治医がお亡くなりになり、どこを糸口に始めたらよいのか・・・という事例でしたが、ご本人の具体的なご記憶からカルテ開示を行ない、傷病手当金申請書類の日付を探し出すことができました。ご本人様からの細かいヒアリングが大切だと改めて感じた事例でした。

【ナルコレプシーとうつ病を併記で障害厚生年金2級が決定(ナルコレプシー・うつ病)】

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【ナルコレプシーとうつ病を併記で障害厚生年金2級が決定】

◆ ご病名 ナルコレプシー うつ病 20代男性

4年程前から集中力が無く、異常な眠気に襲われることが頻繁になり、意識が朦朧とすることが多くなった。朝礼や大事な会議にも満足に参加できなくなったため、そういった自分の体調に不安が募り、気持ちが落ち込むことも増え、仕事を継続することも困難な状態になっていた時に、障害年金制度のことを知った。今後のことについて知人に相談したところ、弊所のことを聞いた。

◆結果 認定日請求 障害厚生年金2級決定

診断書は、ナルコレプシーとうつ病とが併記される形でした。ナルコレプシーは、精神のご病気ではなく、うつ病との相当因果関係はないとして、提出後に一度返戻等もありましたが、ご本人様に今一度お気持ちをお聞きしたところ、「やはり一番の主訴はナルコレプシーの症状で、そのことが精神症状に強い影響を及ぼし、結果的にとても気持ちが落ち込んでいるのだから、例えどんな結果であってもナルコレプシーの病名はそのままにして提出を続けてほしい」という強いお気持ちが確認できました。そのため、当初提出した通り、ナルコレプシーとうつ病の併記で請求を進めました。その結果、障害厚生年金として認定日に遡って障害等級2級が認められ、とても喜んでいただけました。

◆ポイント

この方の場合、確かにナルコレプシーとうつ病とが共存していたのですから、どちらか一つを切り取って考えるということは医師とて難しい判断かと思いますので、結果的に併記という形で出したことは間違っていなかったのではないかと思われます。
また、あくまでもこのお手続きは、ご本人様の請求ですので、ご本人様のお気持ちが置き去りになっては大変です。制度上、必ずしも思う通りにはできないですが、弊所ではお気持ちはしっかりと聞いて、請求方法を一緒に考えています。

【職場のストレスでうつ病に カウンセリングルームからの勧めもあり年金請求(うつ病)】

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精神的なご病気『うつ』

【職場のストレスでうつ病に カウンセリングルームからの勧めもあり年金請求】

◆ ご病名 うつ病 20代女性

職場でのストレスからうつ病を発症。複数の精神科を転々としていたが、症状改善せず。深夜の公園で自殺未遂を図るほど、症状が悪化してしまい、通っていたカウンセリングルームからの紹介で弊所にご連絡頂いた。

◆結果 事後重症 障害厚生年金3級決定

当初はお辛いながらもなんとか就労を継続できていたということで、最新の症状の診断書をもって事後重症請求をしました。出来上がった診断書の内容からは、年金が認められるかどうかギリギリの内容でありましたが、結果、事後重症で3級の決定となりました。ご本人様は、「可能性は低いと思っていたのでよかった」と、この結果を喜んでいただけました。

◆ポイント

診断書自体は「できる」という項目に〇が多くついており、年金受給は難しいかもしれないと私も思いましたが、ご本人のお話によれば、自殺未遂を図ってしまったほど、精神症状が不安定であること、不眠状態も強いことなどがよくわかりました。そのため、病歴・就労状況等申立書には、現在の日常生活の細かな状態を記載しました。
また、働いていることを以て認定日請求ができないわけではありませんが、認定日の頃は通常通り仕事をしていたり、認定日から現在にかけても厚生年金をかけて普通に仕事をしていた時期がありましたので、ご本人とお話の上、事後重症請求で請求しました。

【初診は高校生で病歴18年、複数の病院を転々としやっと年金制度を知って請求(うつ病)】

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精神的なご病気『うつ』

【初診は高校生で病歴18年、複数の病院を転々としやっと年金制度を知って請求

◆ ご病名 うつ病 30代男性

中学生の頃から気持ちの落ち込みがあらわれ、高校は完全に不登校になって児童精神科を受診し、定期的な通院を継続するも、高校は中退。多少の就労実績はあるも、続かず、A型事業所、B型事業所を経て、現在は就労移行支援事業所にて、軽作業をしていた。障害年金制度のことを知り就労移行支援事業所からの紹介で弊所にご連絡があった。

◆結果 事後重症 障害基礎年金2級決定

複数の病院を転々としていらっしゃり、また、高校生の頃の病院は、既に廃院。次の病院も既にカルテが無い等、初診日の特定が大変なケースでしたが、3つ目の病院で2つ目の病院からの紹介状が残っていることがわかり、その紹介状の中で20歳より前から精神科を受診していたことが明記されていたので、20歳前傷病として問題なく請求ができました。結果は、現在の最新の症状をもって、事後重症で2級の決定となり、ご本人様にも満足していただけました。

◆ポイント

障害年金のことをインターネットで検索していると、「初診日が大事」とよく出てきますが、「では初診日が明確ではない場合、初診日は適当に作ってもよいのか?」などと質問されてしまうことがあります。当たり前ですが、適当はダメです(笑)
ただし、絶対に「20歳前の期間に初診日がある」、「厚生年金に加入していた期間に初診日がある」ということが証明できれば、たとえ、初診日の病院が廃院していたり、カルテが無くて、初診日がだいたいの時期としかわからなくても請求ができるケースがあります。諦める前に弊所にご連絡ください。一緒に糸口を探しましょう!

【病歴約7年 1日3時間のパート勤務(清掃業務)を継続しながらの請求(うつ病)】

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精神的なご病気『うつ』

【病歴約7年 1日3時間のパート勤務(清掃業務)を継続しながらの請求】】

◆ ご病名 うつ病 50代女性

初診からずっと同じ病院に通院していたが、あまり症状が改善されなかった。その様子を心配したご主人が同僚に相談、障害年金制度のことを聞き弊所に連絡した。

◆結果 事後重症 障害基礎年金2級決定

ずっと同じ病院にかかっていらっしゃったので、初診から1年6か月後の障害認定日での診断書も提出をしました。しかし、その時点では程度が軽いと障害等級には該当せず、事後重症での決定となりました。 少しずつ症状が悪化しつつも、長年掃除のパート勤務を続けられていたのは、「1人でいたい、人と関わることに嫌悪感がある」という理由から、むしろ誰とも関わらず1人になれる場所を求めてパートを続けているということでしたので、そういった細かい事情なども申立書に記載して提出、基礎年金2級が決定した。

◆ポイント

精神のご病気の障害年金では、「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」をもとに審査されますが、この方の場合、ガイドライン上は2級に該当することが難しいと思われる診断書内容でした。

しかしながら、ご本人を取り巻く環境なども、詳細に記載した申立書を添付したところ、2級に決定することが出来ました。

就労の継続が出来ている場合は、その環境、背景を申立書にしっかり記載することが大切です。

【摂食障害からうつ病に。転院が非常に多かった事例(中等症うつ病)】

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精神的なご病気『うつ』

【摂食障害からうつ病に。転院が非常に多かった事例】

◆ ご病名 中等症うつ病エピソード 30代女性

ご主人の扶養期間に初診。当初は摂食障害の診断であったが、途中からうつ病に変更。転勤、引っ越しのため、転院が非常に多く、ご自身で途中まで書類集めをしていたが、もう何がなんだかわからなくなったと、たくさんの書類をお持ちになり、ご相談。

◆結果 事後重症 障害基礎年金2級決定

摂食障害とうつ病は相当因果関係がありますから、途中で診断名が変わったとしても摂食障害で初診をした病院を初診にするということで問題ありません。また、どこをとっても国民年金の時期でしたので、初診日には大きな問題はありませんでした。しかし、この方の場合、複数の科にわたり受診していたこと、ご主人の転勤、引っ越しのため、実にたくさんの病院にかかっており、途中までなんとかご自身で書類集めをしていたものの、申立書作成の段階で躓き、ご連絡をいただきました。また、閉鎖的な地域にお住まいになっていたということもあり、「近くの役場等での手続きでばれたくない。」という思いもあったようです。
最終的には無事に年金決定し、安心していただけました。

◆ポイント

精神的なご病気の場合、初診時の診断名と請求時の診断名が変わることはよくあるので、その病名に相当因果関係があれば、最初の病名で初めて受診したところが初診日になります。また、障害年金請求は、お住まいの管轄の年金事務所から出さなければいけないという決まりはなく、全国どこの年金窓口から請求をしても問題ありません。

【うつ病で自殺未遂。一度不支給決定を受けるも審査請求で覆り1級が決定(うつ病)】

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精神的なご病気『うつ』

【うつ病で自殺未遂。一度不支給決定を受けるも審査請求で覆り1級が決定】

◆ ご病名 うつ病 60代女性

元々肢体にご病気があった(当時は障害年金に該当しない程度)。様々な理由により精神的に追い込まれ、飛び降り自殺未遂で脳挫傷発症。後遺症で現在は身動きも取れず、お話もできない状態。なんとか障害年金の対象にならないものかと、ご主人からのご連絡。

◆結果 不支給決定→障害認定日 障害基礎年金1級決定

ご主人からのお話しで、その当時、継続した精神科の受診はしておらず、持病で通院していた病院で不眠薬や抗うつ薬が出ていた経緯があり、複数の精神科を受診したが、本人が継続受診を拒み、今後なんとか家族が説得して精神科の継続受診をさせようと検討していた矢先のことでありました。
自殺未遂なのか事故等、別な要因なのかは、明確な遺書はありませんでしたが、前後の経緯や状況から自殺未遂であろうと立ち会った警察も確定判断していることも聞きました。
現在、ご本人は会話のできない状態であり、ご本人からのヒアリングはできなかったので、周囲からの情報はこれだけです。
しかし、いろいろ調べていくうちに、この「飛び降り自殺未遂をした日」を初診日としてしまうと、国民年金保険料の納付要件が満たされず、年金請求自体ができない状態でした。
持病でかかっていた病院から不眠症の薬を初めて処方してもらった日が初診日であったとすれば「保険料納付要件」が満たされ、請求可能であることもわかりました。
そこで、うつ病があって、飛び降り自殺未遂をしたのであるから、「精神的ご病気としての初診日(初めて不眠症の薬を処方された日)を初診日として請求する形にし、当時の担当医師に「うつ病としての精神の診断書」と「脳挫傷の肢体の診断書」の2枚の診断書作成を依頼しましたが、担当医師がおっしゃるには、その身動きの取れない状況が、「うつ病で気力が無く動かない」のか「脳挫傷後遺症のため体を動かせずに動けない」のかが、周りのご家族はもちろん、医師であっても「わからない」ということで、うつ病については「『詳細不明』という診断書しか書けない」とのことでした。
確かに「動けない」のか「動かない」のか、わからないですよね。
しかし、一回不支給決定を受けたものの、「うつ病と自殺未遂は相当因果関係がある」と最終的には認められ、審査請求で覆り、障害認定日で1級決定となりました。

◆ポイント

飛び降り自殺を起こすくらいの精神状態であるならば、通常は精神病を発症しているような状況と思われます。現に、うつ病(その前には不眠症状)で病院にかかっていたのですから、その精神的な症状で初めて診療を受けた日を初診日として認められるべきです。

【病名はうつ病だが、根底に多動性障害あり。認定日3級、現症日2級決定(反復性うつ病性障害)】

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精神的なご病気『うつ』

【病名はうつ病だが、根底に多動性障害あり。認定日3級、現症日2級決定】

◆ ご病名 反復性うつ病性障害 50代女性

長年のご主人の言葉の暴力等で発症。病院歴は1件のみ。離婚成立後も症状改善せず、障害年金の申請を決意し、ご自身で診断書等をほとんど用意されていたものの、病歴就労状況等申立書作成の段階でどうしたらいいのかわからず、友人に手伝ってもらいなんとなく作成したが、このままの内容で出してよいのかどうか極度に不安が強まってしまい、相談室からの紹介でご連絡。

◆結果 障害認定日 障害厚生年金3級(現症日は2級決定)

病院受診歴は1件のみで、障害認定日(初診から1年6ヶ月の頃)の診断書も用意できていました。しかしよく拝見すると、請求傷病は「うつ病」とありましたが、既存障害や治療歴の病名欄には「多動性障害」と書かれていました。ご本人とご友人が作成した申立書は、確かに一生懸命作成していらっしゃったのですが、障害認定日頃の内容があまりに薄く、また、発達障害(多動性障害)が書かれていたので、生まれた時からの申立書記載が必要であることもご説明しました。そのため、1からご本人に今までの状況を伺い、詳細な病歴就労状況等申立書を作成し直しました。診断書の有効期限の関係もあり、超特急で書類を作らないといけませんでしたが、何とか間に合い提出。ご本人の希望通りの結果に喜んでいただけました。

◆ポイント

病歴就労状況等申立書は、診断書と同じくらい重要な書類です。そして、認定日請求をする場合は特に認定日の頃の様子もしっかりと記載する必要があります。
また、請求傷病は「うつ病」であったとしても、治療歴や既存障害に「多動性障害」のような発達障害の病名の記載がある場合は、発達障害の病名で請求する時のように病歴就労状況等申立書は、出生からの状況を書くことが原則です。
ご自身で障害年金を請求する時も以上の点について気を付けて作成してみてくださいね。