【ご自身で請求し初診日不明瞭で不支給 再審査請求で覆り2級に決定(慢性腎不全(透析))】

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身体のご病気『腎臓』

【ご自身で請求し初診日不明瞭で不支給 再審査請求で覆り2級に決定】

◆ご病名 慢性腎不全(透析) 40代男性

初診は15年以上前。透析に至ったので、ご自身で障害年金を請求するも初診日不明瞭ということで不支給決定。その結果に非常にショックを受け、勤めていた会社の顧問社労士からの紹介で弊所に繋がり、ご相談いただいた。

◆結果 ◆ 結果 再審査請求で覆って、事後重症請求時から障害厚生年金2級に決定

最初は、ご自身で年金事務所に行き、相談をしながら手続きをしたとのことでした。
透析なので当然に年金を受給できると思っていたということで、途方に暮れた様子でいらっしゃいました。そこで、まずは、提出した書類の全てのコピーを見せていただきました。
①初診の病院は既にカルテは無し。しかし、診察カード(総合病院のため、何科なのか等は不明)に初診日と思われる日付は書いてあったので、コピーを提出。
②2つ目の病院も既にカルテは無し。途中で入院した時の書類は有り。
③その次の3つ目の病院からは受診状況等証明書を入手。
改めて、当時の話を伺ったところ・・・
ご本人とお話をする上で、少しずつ具体的なご記憶も出てきたので、当初のご本人記載の申立書に加えて、さらに詳細な申立書を作成し直しました。
また、初診時の頃のご友人様から第三者の証明書(ご本人様が当時通院していたことがわかる内容のもの)を2通入手することもできました。
審査請求は棄却でしたが、再審査請求では、東京で行われた社会保険審査会の公開審理に私が請求人代理人として出席しました。
結果、再審査請求で覆り、初診日は2つ目の病院入院時の証明書類に明記されていた日付(厚生年金加入時)を認めてもらえることになり、障害厚生年金として2級が決定しました。
再審査請求での決定ですから、ご本人様が最初に裁定請求を行なった日に遡って2級の年金をお受け取りいただくことができ、これで将来に向けて、安心して治療ができると、大変ホッとしたご様子で喜んでいただけました。

◆ポイント

糖尿病から透析に至った方の初診日は、糖尿病の初診日なので、かなり年数が経過していることも多く、既に初診の病院が廃院していたり、カルテが廃棄されていて、初診の証明が取れないことも少なくありません。
将来、ご自身が障害年金を請求することになるかもしれない等と初診の時点では考えないと思いますが、初診の頃の診察券、領収証、おくすり手帳、入院時の計画書や退院証明書等、がとても有効な証明書類になることもありますから、保管するようにしてくださいね。

【新型コロナウイルスの特例措置により診断書を再提出して3級継続した事例(脳梗塞)】

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身体のご病気『肢体』

【新型コロナウイルスの特例措置により診断書を再提出して3級継続した事例】

◆ご病名 脳梗塞 50代女性

脳梗塞のため5年程前に障害厚生年金を請求し、障害等級3級に該当。
以来、年金を受給していたが、令和3年に更新時の診断書を提出して3級不該当になってしまった。通所していた就労移行支援事業所を介してご相談いただいた。

◆結果 障害厚生年金 特例措置による診断書提出で障害等級3級継続

このお話は、特例中の特例なので、参考程度にご覧ください。
新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言等を踏まえた特例措置により、令和2年~3年にかけては障害年金の更新(次回診断書提出)が1年延長されました。
さらに、令和3年に診断書を提出して障害等級不該当となった場合も令和3年12月までは従前の等級が続き、令和4年4月までに症状が悪化している場合は再度診断書を提出して障害状態の確認をするという特例措置がありました。
この方の場合、何年も変わらず受給していた障害年金が令和3年に一度障害等級不該当と判断をされてしまいましたが、上記の特例措置により今一度診断書を提出することができるタイミングでご相談がありました。
脳梗塞による後遺症としては、「肢体の障害用」と「言語の障害用」の2枚の診断書をこれまでご自身で提出していたとのことでしたが、今回リハビリにはもう通っていなかったので「言語の障害用」の診断書のみ提出したということでした。
これまでのリハビリの効果もあり、言語、肢体共に多少の改善はあるものの、大きな変化はないとのことでしたので、この度の更新時では、「肢体の障害用」と「言語の障害用」の2枚ともに記載してもらい、さらに現在の日常生活の様子を記した簡易的な申立書も添付して提出しましたところ、障害等級3級が継続と認められ、一度も年金が止まることなく受給が継続されました。不該当の通知を見た時はどうしたらよいのかと思っていたとのことで、安心したと仰っていただけました。

◆ポイント

症状固定や変動のしようのない重度のご病状で永久認定の方もいらっしゃいますが、障害年金受給中の方のほとんどが有期(1年~5年)です。
その方の症状により、年金機構が定めた次回診断書提出年月までにそれぞれの診断書を提出することで、年金を継続できるかどうかの確認を受けます。
脳梗塞のように2つ以上の障害が残った場合、「肢体の障害用」と「言語の障害用」の2枚の診断書を提出することもありますが、もう通院していなくても、片方の診断書しか出さなければもう片方の症状は加味してもらえません。その障害の状態にもよりますが、両方の状態を確認してもらいたいときは両方の診断書を提出しないといけません。

【認定日も現症日も厚生年金加入中 認定日3級、現症日2級で決定(重症筋無力症(全身型))】

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身体のご病気『肢体』

【認定日も現症日も厚生年金加入中 認定日3級、現症日2級で決定】

◆ご病名 重症筋無力症(全身型) 50代女性

発症は10年以上前。瞼が下がってしまい、目を開けていられない等の見えづらさが続いたため、大学病院の眼科を受診したところ、その他にも症状があるので全身を調べた方が良いと言われ、脳神経内科を受診し、上記病名が判明した。
その後も大学病院の、眼科、脳神経内科、形成外科(眼瞼下垂のため)を継続受診していたが、少しずつ病状が進行。同じ病気の友人から弊所のことを聞き、ご連絡いただいた。

◆結果 障害認定日 障害厚生年金3級(現症日は2級決定)

認定日時点も、現在も、ご家族の仕事をお手伝いしており、厚生年金に加入中でした。しかしながら、実際には就労はほとんどできておらず、在宅で軽い事務処理をする程度とのことでしたので、申立書にはそういった細かな就労状況も記載しました。
また、初診から同一の病院に継続受診をされていたので、認定日の診断書も入手することができ、認定日請求をしました。
その結果、認定日に遡って障害等級3級となり、症状が進行した現症日については2級が認められました。
思っていた以上の結果であったと、ご本人様には大変ご満足していただけました。

◆ポイント

ご家族のお仕事を手伝う形で厚生年金に加入していらっしゃる方や、非常勤役員という立場のご家族もいらっしゃいます。その場合、実際どのような業務をし、どのような働き方をしているかを申立書にしっかり記載した方がいいです。

【ここ数年で急激に症状が悪化 事後重症で請求し2級が決定(多発性硬化症)】

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身体のご病気『肢体』

【ここ数年で急激に症状が悪化 事後重症で請求し2級が決定】

◆ご病名 多発性硬化症 40代女性

15年程前からふらつきやめまいが出現。激しい頭痛のため、嘔吐することもあり、脳神経外科を受診。当初は、なかなか原因がわからなかったが、いくつか転院を重ね、やっと上記の病名が判明した。数年前から急激に症状が悪化し、障害年金の対象になるのではないかと、お父様からご連絡いただいた。

◆結果 事後重症 障害基礎年金2級決定

ご本人様とご家族様からお話を伺ったところ、ここ数年で急激に症状が悪化し、お仕事もお辞めになって、現在は日常生活の様々な部分でご両親様の手助けを必要としているとのことでした。
申立書には特に現在の日常生活の様子の細かい部分(手足はどのくらい動くのか、細かい指の動きはどのくらいで、どういった動きならばできるのか等)を記載しました。
事後重症請求で障害等級2級が決まりました。

◆ポイント

肢体の障害用診断書には細かく「つまむ、握る、絞る、結ぶ等の指の動き、匙を使う、着替えの様子、片足立ち、歩行状態等」を4段階で記載する部分があります。
しかしながら、ご病気の内容はそれぞれですから、この診断書の4段階だけでは伝えきれないこともあると思います。どこのどの部分が動かしづらいのか、どこが動かしづらいから日常生活にどんな影響が出ているのか、細かく申立書に記載することで、より生活の不自由さが伝わりやすいです。

【当初は諦めかけていたが・・・本人申立ての初診日が認められ厚生年金で障害等級1級に(緑内障)】

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身体のご病気『眼』

【当初は諦めかけていたが・・・本人申立ての初診日が認められ厚生年金で障害等級1級に】

◆ご病名 緑内障 60代男性

初診は20年以上前。何件もの病院を転々とし現在に至る。病状は少しずつ進行し、日常生活にもかなり支障が出てきたので年金請求を決断。しかし、初診日がわからず、とある場所に相談に行くも「うちではできない」と言われ、行き詰まって弊所にご相談いただいた。

◆結果 事後重症 障害厚生年金1級決定

既に複数箇所から初診の証明である「受診状況等証明書」を入手されていました。
①初診の病院のカルテは無いため、「受診状況等証明書」は入手できず
②2つ目の病院のカルテも無いため、「受診状況等証明書」は入手できず
③3つ目の病院のカルテは有り、「受診状況等証明書」を入手
④4つ目の病院のカルテは有り、「受診状況等証明書」を入手
⑤5つ目の病院のカルテは有り、「受診状況等証明書」を入手
このうち、③④⑤の病院の「受診状況等証明書」には、不明瞭ながら①の最初の病院の初診の時期を特定できそうな内容は記載されていました。
また、その期間は、間違いなく厚生年金の加入期間でいらっしゃいました。
ご本人としては、一度「ダメ」と言われたので、できないなら諦めるということでしたが、初診日が不明瞭ながらも請求のしようはあると考え、複数の受診状況等証明書とご本人の申し立て内容から特定できる「×年×月頃」という初診日で請求しました。
その結果、障害厚生年金としての初診日が認められ、障害等級は1級で決定し、「諦めないでここに来てよかった」と大変喜んでいただけました。

◆ポイント

ご本人の申し立てた「×年×月頃」という初診日が、なんでもかんでも認められるわけではありません。
しかし、その間の年金制度は厚生年金(又は国民年金)に加入していたのか?保険料納付要件は?等、どこの時期に初診日があったとしても、初診日の要件が満たされるとなれば、たとえ、明確な初診日の証拠が無くても本人申し立ては認められるケースもあります。
ちなみに、「×年×月頃」で請求して認められた場合の初診日は、その最終日である「×年×月30日(又は31日)」となります。

【歩行のしづらさが主訴であったため肢体の診断書を使用して請求(好酸球性多発血管炎肉芽腫)】

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身体のご病気『その他難病』

【歩行のしづらさが主訴であったため肢体の診断書を使用して請求】

◆ご病名 好酸球性多発血管炎肉芽腫 60代女性

足の感覚異常で転倒し、近くの外科を受診したが、専門医で診てもらった方が良いと言われ、整形外科、神経内科を経て、最終的には難病外来で上記の病名が判明した。長年に渡り勤務していた職場を休職後、退職に至り、日常生活は工夫しながらなんとかやっていたが、今後のことも踏まえて障害年金を請求したいと考えた。

◆結果 障害認定日 障害厚生年金3級決定

肉下種は炎症反応による病変の一つです。その症状は多様ですが、ご本人様に伺ったところ、一番の主訴は神経症状による痺れや疼痛からくる「立ち上がりのしづらさ」や「歩行のしづらさ」ということでした。
そのため、年金診断書の様式は肢体の障害用(120号の3)を使用することにし、医師に記載を依頼しました。
認定日時点で、障害等級3級と認められ、お仕事はお辞めになっていらっしゃったので、これでゆっくり療養しながら生活ができると仰っていただけました。

◆ポイント

様々な症状があらわれる難病の場合、「どの診断書を使うか?」がポイントでもあります。
年金の診断書は全部で8種類もあります。一番症状にあった診断書様式を選びますが、症状が多岐に渡る場合は複数枚の診断書を提出する場合もあります。

【65歳の誕生日を間近に控えていたため超特急で請求(膵癌術後肝転移)】

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身体のご病気『がん』

【65歳の誕生日を間近に控えていたため超特急で請求】

◆ご病名 膵癌術後肝転移 60代女性

脇腹の痛みや張りで近くの病院を受診。その後大きな病院で病名が判明した。
少しずつ進行し、肝転移もあらわれ、日常生活にも支障が出ていたところ、がんでも障害年金の対象になることがあると知ったが、既に65歳の誕生日を間近に控えており、慌ててお子様からご連絡いただいた。

◆結果 事後重症 障害基礎年金2級決定

障害年金の事後重症請求(最新の症状で診査をしてもらう請求方法)は65歳に達する日の前日、つまり、65歳の誕生日の前々日までに行わないといけませんので、超特急で進めなければいけない案件でした。
最初の病院は既に廃院。しかし次の病院には紹介状が出されていましたから、その紹介状の日付で初診日は特定できました。
初診から1年6か月後の認定日の時点では、まだ症状が軽く、年金の対象になる可能性が低かったのですが、ご家族様の希望もあり、念のため認定日診断書も取得し、65歳に達する日の前日までに認定日診断書と現症日診断書の2枚を用意し障害基礎年金を請求しました。
認定日時点では症状が軽く、認められませんでしたが、現症日については障害基礎年金で障害等級2級が認められました。

◆ポイント

65歳に達する日(65歳の誕生日の前日)を過ぎてしまいますと、事後重症請求(最新の症状で診査をしてもらう請求方法)はできなくなります。
初診から1年6か月の状態で障害等級に該当していると認められる方は実は少なく、大半は少しずつ進行したり、悪化したという事後重症請求で障害年金が決まる方が大半です。
事後重症請求の場合は、65歳に達する日より前に請求しないといけないということだけは覚えていてくださいね。

令和5年夏季休業のお知らせ

夏季休業のお知らせ

平素は格別のお引き立てを賜り、厚くお礼申し上げます。
弊所では、誠に勝手ながら次の日程を夏季休業とさせていただきます。

【夏季休業期間】
令和5年8月11日(金) ~ 8月15日(火)

休業期間中に頂いたお問合せに関しましては、営業開始日以降に順次回答させていただきます。

皆様には大変不便をおかけいたしますが、何卒ご理解のほどお願い申しあげます。

さっぽろ障害年金応援団
社労士オフィス ココロ咲く🌸ココカラ
代表 佐藤恵

【認定日時点では透析前であったので3級 その後2級に改定(慢性腎不全)】

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身体のご病気『腎臓』

【認定日時点では透析前であったので3級 その後2級に改定】

◆ご病名 慢性腎不全(透析) 30代男性

急激な視力の悪化を感じて眼科に行ったところ、「糖尿病性網膜症」と診断をされ、すぐに総合病院での治療を勧められた。その後は治療を受けていたが、徐々に腎臓の状態が悪化。1年程前から人工透析に至り、ホームページより弊所にご相談いただいた。

◆結果 障害厚生年金 障害認定日で3級決定 透析後2級に改定

これまで糖尿病と言われたことは全くなく、視力の悪化で眼科を受診し、初めて「糖尿病性網膜症」と言われたとのことでしたので、糖尿病の初診日はこの眼科を初めて受診した日です。そして、糖尿病の悪化により、人工透析に至ったので、この眼科の初診の書類を提出して、障害認定日請求をし、障害等級3級が決定。その後、透析が開始されていましたので、2級に改定になりました。

◆ポイント

透析に至っている方は、認定基準としては明確に2級と決まっています。しかし、程度として該当するとはわかっていても、初診日がどこになるか?ということで悩まれる方も多いようです。初診日は、あくまでも初めてその症状で医師の診療を受けた日です。
上記の方の場合、眼の症状があらわれて眼科に行くまで病院には行かなかったのですから、眼科の初診日が糖尿病の初診日となります。

【初診日からわずか3日後に障害認定日になった事例(大動脈弁輪拡張症等)】

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身体のご病気『心臓』

【初診日からわずか3日後に障害認定日になった事例】

◆ご病名 大動脈弁輪拡張症・高度大動脈弁閉鎖不全症・左総腸骨動脈瘤 50代男性

職場で今まで経験したことの無いような強烈な胸の痛みがあり、意識を消失して倒れ救急搬送。心エコー等の精査の結果、大動脈弁の拡大が判明した。
その3日後には「人工弁置換術」と「人工血管挿入術」を受け、さらに翌月には「ステントグラフト挿入術」も受けていた。
親戚から障害年金に該当するのではないかと聞き、弊所にご相談いただいた。

◆結果 障害認定日 障害厚生年金3級決定

最初に意識消失して緊急搬送された初診日からわずか3日後に手術を受けていますので、この方の場合、この手術を受けた日が障害認定日になります。既に障害認定日から1年以上経過していたので、障害認定日から3か月以内の症状の診断書と現在の症状の診断書の2枚の診断書を提出して障害認定日請求をし、障害等級3級が遡って決定しました。

◆ポイント

障害年金制度では、初診日から1年6か月を経過した日を障害認定日としますが、この障害認定日より前に症状固定などが認められる特例がいくつかありますが、心臓のペースメーカーの挿入、人工弁置換、人工血管等もその特例の一つです。上記の場合、初診日からわずか3日で障害認定日となったということになります。